自然農は、基本的には畑の外から養分となるものを持ち込みません。しかし土がまだできていない段階では、ある程度手を施しています。何も持ち込まなくても作物が育つ土を目指していますが、現段階では以下のものは畑の外から持ち込んでいますので、どうぞご理解ください。

基本的には畑に生えてきた草を刈り敷くのですが、足りないときは周辺の草を刈って畑に入れます。土の上に置いて、土を裸にしないことで、湿り気が保たれ、生物たちが棲みやすい環境ができます。その生物たちが草を分解し、土の養分を作り出します。

米ぬか

窒素成分が豊富に含まれています(窒素は植物の葉や茎をつくる栄養素です)。これを畑にまき過ぎてしまうと、不自然に窒素が多い環境ができてしまい、作物に虫がつきます。そのため、米ぬかを養分としてではなく、発酵(分解)促進剤として、畑に敷いてある草の上にぱらぱらと振りかけます。米ぬかには様々な微生物が棲んでいて、草の分解を促します。分解された草が養分となります。このような方法であれば作物が窒素を吸収し過ぎる心配は少なくなります。

山の土

堆積した落葉が長い時間をかけて分解され、ふかふかになった山の土は自然農の畑が目指している土です。この土を、育苗用の培土や、果菜類の定植前に定植場所の土にまぜて使うことがあります。

もみがら薫炭

もみがらを炭にしたものです。水はけを良くしたり、酸性土壌を中和したり、微生物の住処になったりします。畑にまくときは、まくだけのときと、浅くかき回して土となじませるときがあります。また、山の土とまぜて育苗用の培土として使います。

もみがら

にんじんの種を蒔いた後に、保湿のためにかけておきます。また、ネギ、タマネギなど、細い苗を畑で育てる際に、厚めにまいて草を抑えます。

廃菌床

木質おがくずを原料とした、椎茸栽培用の使い終わった菌床。炭素分を多く含み、微生物のエサとなり、土の団粒化を促進させる。